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Google Consumer Surveysの日本での導入事例と審査方法について

2012年にGoogleが提供を開始した、市場調査サービス「Google Consumer Surveys」。日本でも提供開始されたという噂は聞いていたのですが、実際にネット上でも発見できたので、導入事例や個人サイトが使用する審査方法について調べてみました。

Google Consumer Surveysとは

Google Consumer Surveysとは、Googleが提供するオンラインベースの企業向け市場調査サービス。要するに、インターネットでターゲットユーザーに対してアンケートなどができる消費者調査サービスです。

企業側は、「性別」「収入」「居住地域」「特定の趣味嗜好」など配信するターゲットを選んで、ユーザーにアンケートを取る事ができます。1アンケートに付き、5〜10円なので1000円で100くらいの結果を回収できるようです。

サイトの閲覧者は、Google Consumer Surveysが配信するアンケートに回答することで、アンケートが表示されているサイトの有料コンテンツが閲覧、もしくは続きを見ることができるようになります。

はてなキーワードに詳しく載っているため、リンクを貼っておきます。

日本での導入事例(YouTube、Gori.me)

Google Consumer Surveysについて知識はあるものの、実際に配信されている場面に出会うこと先日までありませんでした。しかし、最近になって2つの事例に遭遇したことがキッカケでこの記事を書いています。

下記の記事によると、nanapiでもテスト配信中らしいのですが、nanapiの記事をあまり読まないので(おい!)、見つけられずにいます。

【最近アツいサービスや商品があれば教えて下さい】

日本での正式ローンチ前のGoogle商品、「Google Consumer Surveys」というアンケート型の広告商品です。ユーザーは記事の途中までは通常通り見れるのですが、その先を見ようとするとアンケート画面が表示されて、ユーザーはそれに答えないと続きが読めないといったものになります。現在はテスト配信中で検証段階になるのですが、高い単価がでているので、バナー広告以外の収益源として期待しています。

アドテクガールにnanapiのマネタイズについて聞いてきました

 

YouTubeでの広告アンケート事例

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YouTubeを見ている時に、広告動画が流れると思うのですが、「YouTube Surveys」というアンケートが流れることがありました。驚きながらもスクショして画像を保存していたことで、この記事に使えて良かったです。

この場合、回答しないと続きが見れない訳ではないのですが、Google Consumer Surveysの配信方法の1つなのでは無いかと思います。

gori.me(ゴリミー)での配信事例

2015年9月に単月415万PVを突破した、Apple関連情報を中心にITニュースを更新する個人運営のブログメディア「gori.me(ゴリミー)」さん。ある記事を読もうとした所、、、、序論の文が終わった所で、このアンケートが!

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「この続きをご覧になるには、下記のアンケートにご回答ください」という書き出しと共に、Google Consumer Surveysが配信するアンケートが表示されました。

他のサイトや個人メディア、ブログでも見た事がなかったので、gori.meさんの「このサイトについて」で「広告について」確認してみると、しっかりGoogle Consumer Surveysについての記載がありました。

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これで個人運用のブログメディアでも、配信することが可能なようだ。ということが分かったので、アドセンスのように審査はあるのか?について調べてみました。

Google Consumer Surveysの登録と審査条件、収益について

日本語でConsumer Surveys ヘルプセンターが開設されていたため、そこの情報を元にして登録方法と、審査条件などについてまとめてみました。

Google Consumer Surveys への参加登録手続き

サイト運営者様が Google Consumer Surveys に参加するためには、有効な AdSense アカウントが必要です。また、18 歳以上のユーザーがサイトを閲覧しており、サイト運営者向けプログラム ポリシーにも準拠していただく必要があります。

「アドセンスのアカウントが必要である」ということが分かりました。

本プログラムに参加するサイト運営者様には、回答率、回答の質 / 不正に関する一定の品質基準を満たしていただく必要があります。サイト運営者様が登録とコードの設定を済ませたら、15~30 日間はテスト用のアンケートによる審査が行われます。

「配信に必要な条件を確認するため、15〜30日間の審査期間が設けられている」ということですね。「条件」が気になります。

Google Consumer Surveysの参加条件

サイト運営者様が本プログラムに参加し続けるためには、過去 30 日以内にアンケートのインプレッションが発生しており、回答率 10% 以上を維持していただく必要があります。

「ある程度のインプレッション数」と「回答率10%以上」を維持しないと、継続できないという条件のようです。

独自性が高く、続きを読みたくなるようなコンテンツであるほど、ユーザーがマイクロアンケートに回答してくれる確率は高まります。ニッチなコンテンツを扱うサイトでは、ユーザーのタイプも回答率に影響する場合があります。

直帰率がすでに低い場合には、続きを読みたいユーザーが多く回答率も上がりそうです。これはアドセンスより顕著に、独自性のある記事やサイトでないと厳しいですね。

サイト運営者への収益は、アンケート1件=6円

サイト運営者様は質問 1 つにつき 0.05 ドル、アンケート 1 つにつき最大 0.50 ドル(または現地通貨の相当額)の収益を獲得できます(アンケートごとに質問は最大 10 個のため)。

2015年11月現在で1ドルは、約120円。 なので、アンケート1件につき、約6円ということになります。これは、高いのか安いのか?

概算で、
・アンケートは10PVに1回表示される(この値が肝心だが)
・回答率は20%
・1ユーザーあたりの平均アンケート回答数を1.2
・月間10万PV
とすると、

10万PV × 1/10(配信率) × 1/5(回答率) × 6円(単価) × 1.2(平均回答数)
=14400円/月
の収入となる。

なるほど。絶対に続きが読みたい独自性のある記事で「回答率」を上げ、平均アンケート数も上がれば、結構良さそうですね。

アンケート表示頻度について確認した所、サイト運営者が頻度を設定できるようです。読者が多くリターンユーザーが多いサイトは、頻度が多いと煩がられそうですが、実際の所どうなんでしょうか?

アンケートの表示頻度はアカウント単位で設定されており、アカウントの作成時にご自身でリクエストした頻度が設定されます。

デフォルトでは 24 時間に 1 回の頻度で表示されますが、アンケートを完了していないユーザーには、完了するまですべての記事ページに同じアンケートが表示されます。アンケートに回答したユーザーに対して、同じサイトで別のアンケートが表示されるのは 24 時間が経過してからになります。

Googleはユーザー情報をどうやって取得しているのか?

1つ気になる点は、簡易的なアンケートを実施するものの、通常のように自分の性別など個人情報を入力しない点です。これはどうやって取得しているのでしょうか?

登録モニターでもなく、アンケート内でも聞いていないのに、なぜ性別や年齢、居住地といったデモグラフィック情報が分かるのだと?そこには、Googleならではの強みが使われていました。

Googleはこれらの情報を回答者のブラウザのCookie(サイトの閲覧履歴)、G-mail等の利用者はその情報、アクセス時のIPアドレスによって類推しているそうです。そんなことわかるの?とお思いの方は以下のURLにアクセスしてみてください。あなたの情報が表示されます。

リサーチ業界に黒船襲来か?Google Consumer Survey

 

個人でのアンケート調査実施事例

Google Consumer Surveysを使用して、個人で海外のユーザーにアンケートを実施したブログ記事がありました。確かに、定量調査で海外ユーザー聞く1つの方法として良いかもしれません。

自作アンケートやサイト満足度調査にも使用可能

Google Consumer Surveysのシステムを利用して、無償で自分で作成したアンケートや、サイトの満足度をはかることもできるようだ。これは結構良さそう。

現状の課題はアンケート実施企業が少ないこと

まだ日本で導入をされて日が浅いことや、Google Consumer Surveysへの効果検証などがされていないことから、お金を払う側の実施企業が少ないことが課題のようだ。

下記のアンケートモニターアプリでは、ユーザーがアンケートに答えることでGoogle Play で使えるクレジットを得る事ができる。しかし、レビューにはアンケートが配信されない。という文言が多い。

Google アンケート モニター - Google Play の Android アプリ

個人ブロガーは新たな収益源として登録してみては?

長くなりましたが、Google Consumer Surveysについて、出来る限り情報をまとめてみました。まだ日本語で書かれた導入事例なども少ないので、参考になれば嬉しいです。

日本でもConsumer Surveys ヘルプセンターから申し込みができるようなので、僕も小さなサイト運営者として導入を検討してみたいと思います。実際の収益性や直帰率などは、やってみたいと分からないですからね。

【Google Consumer Surveys参考記事】

思考の整理日記: Google Consumer Surveysの価値:グーグルの新しいビジネスモデルはネットリサーチの破壊的イノベーションとなるのか

リサーチ業界に黒船襲来か?Google Consumer Survey

Google Consumer Surveyのコロンブスの卵